団塊おじさんの日記

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zoom RSS 財政健全化の議論に火をつけた?

<<   作成日時 : 2017/10/13 15:05   >>

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安倍首相が衆議院解散・総選挙の方針を明らかにしたのは9月25日でした。これに対して、「今なぜ選挙なのか? 大義名分がない」という批判が相次ぎました。一方、これまでの選挙でも大義名分があったことはほとんどない、と指摘した評論家もいました。解散は首相の専権事項とされています。大義名分があるかどうかなど、議論しても何の意味もないように思います。

しかし、解散・総選挙を行う理由は説明する必要があります。安倍首相は記者会見で、「消費税増税による税収の増加分の使い道を見直すので、国民の信を問う」と説明しました。これも本当は、解散・総選挙を行うことを先に決め、その説明のために消費税の話を後から付け加えたものだと思います。でも、これも議論してもしかたがありません。

そこで、安倍首相の説明をもう少し詳しく見てみましょう。消費税増税というのは2019年(平成31年)10月から消費税の税率を今の8%から10%に引き上げるものです。これに伴って消費税の税収が5兆円余り増えます。この増収分のうち、5分の1は社会保障の充実のために使い、残りの5分の4は国の借金の返済に充てることになっています。

これに対して安倍首相は、専修学校や大学などの高等教育の無償化や給付型奨学金の増額、幼児教育の無償化など、2兆円規模の新たな政策を消費税の増収分を財源に実施するということです。つまり、国の借金の返済分が減るため、国民の信を問う必要があるというのが解散・総選挙の理由だという説明です。

高等教育の無償化や給付型奨学金の増額などについては、反対意見はほとんどありません。ただ、財源をどうするかについては幾つか考え方があります。仮に安倍首相が言うように、消費税の増収分を充てると、その分、国の借金の返済が遅れます。しかし、この程度の話なら、何も解散・総選挙をするまでもないような気がしませんか? 国会の中で議論すればいいようなものです。だから、解散・総選挙の方針が先にあって、消費税の話は後付に過ぎないというのです。

でも、これは大事な話です。何が大事かというと、問題は消費税の使い道の変更がいいか悪いかではなく、消費税の10%への増税を必ずやると宣言したようなものだという点です。。そのために総選挙をやるというのですから、約束した以上は、景気がどんな状態になろうとも、増税を延期することはできません。もし、もう一度増税を延期したら、それこそ政権の信用が失われます。「信なくんば立たず」というのは安倍首相の好きな言葉です。

消費税を増税することは2012年(平成24年)、当時の自民・公明・民主の3党の合意で決まりました。5%だった税率を平成26年4月から8%に、更に27年10月には10%に引き上げることになっていました。ところが消費税率を8%に引き上げた結果、景気が大きく落ち込みました。経済評論家もマスコミを「想定外」と表現しました。これを受けて安倍首相は10%への引き上げの時期を平成29年4月まで延期することを決め、次回は景気の状況に関わらず、必ず増税すると約束しました。

しかし、つぎの増税の時期が近づくと、安倍首相は再び延期しました。その時の説明は以下の通りでした。

●消費税率を10%に引き上げる時期を、平成31年10月まで先送りする。
●2020年度(平成32年度)の財政健全化目標はしっかりと堅持する。
●消費増税延期の穴埋めとしての赤字国債は発行しない。

今回の総選挙に臨む安倍首相の考え方は、
▲消費税率は予定通り引き上げる
▲赤字国債は発行しない代わりに、消費税の増収分を流用する
▲借金返済が減るので、財政健全化目標の達成は難しくなる。
というものです。

つまり、安倍自民党内閣は選挙で議席の過半数を確保して、政権を維持し、消費税増税を実施する考えです。財政健全化目標が達成できなくなるのには目をつぶる格好です。これに対して、野党各党は消費税の増税には反対しています。ここでも「政権選択の選挙」の意味合いが強くなります。しかし、増税をしないで財政健全化するのは無理でしょう。つまり、消費税は引き上げても、延期しても、財政健全化目標は達成できないということです。

財政健全化目標についてマスコミ各社は「先送り」という表現を使っています。先送りなら、2020年度には目標が達成できなくても、数年先には達成できるという意味でしょう。でも、いつまで先送りするのか、安倍首相は何も語っていません。

私は時期が遅れるだけではなく、事実上財政健全化はできないのだと思っています。選挙で自民・公明が勝っても、野党側が勝っても、財政問題は残ります。それほど日本の財政事情は深刻です。ましてや、選挙をやる理由が消費税の扱いだと言うことであれが、財政に関する議論は益々重要になってきます。今回の解散・総選挙はこうした財政の議論に火をつけたようなものではないでしょうか?

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